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JP1/AJSから実行すると*.exe.configが読み取れないケースがある

JP1/AJSから.NET Frameworkのコンソールアプリを実行したときに起こることがある事象についてです。今のところ、なぜこれが起こるのかわかっていません。したがってこれが.NET Frameworkの問題なのか、当該アプリ固有の問題なのか、それともJP1/AJSの問題なのか、あるいはそれ以外なのかはわかりません。そういうわけで、どうしたら事象を解消できるのかも分かっていません。 その後、原因がわかりました。JP1/AJS2の仕様でした(2017/06/23追記)。

事象

JP1/AJSのPCジョブで.NET Frameworkのコンソールアプリの*.exeを実行するとき、*.exe.configが読み取れない。

読み取りにあたって何か例外がスローされるわけではない。ファイルがそもそも存在していない扱いとなり、ConfigurationManager.AppSettingsプロパティが返すNameValueCollectionの内容が空の状態となる。

環境情報

OS Windows Server 2008 R2
AJS JP1/AJS3 Agentサービスを利用。ただし別サーバで稼働するManagerサービスはJP1/AJS2。Agent/Managerのバージョン差異については、当該環境構築したおりHITACHIのサポートより問題ない旨の回答を得ている。
.NET .NET Framework v4.5.2

表面的な原因

この事象が発生しているとき、Assembly.GetEntryAssembly().Locationプロパティが返すアセンブリのパスが「*.exeの配置されたディレクトリのパス+ "\" + *.exeのベースネーム("*"部分)の先頭6文字の大文字表記 + "~1.exe"」という値になっている。

つまりもし*.exeが "C:\path\to\SampleApp.exe" である場合、上述のプロパティが返す値は "C:\path\to\SAMPLE~1.exe" となる。
このため本来のアプリケーション構成ファイル "SampleApp.exe.config" の内容はそのままに、名称を "SAMPLE~1.exe.config" としたものを用意しておくと、この内容が読み込まれて、ConfigurationManager.AppSettingsプロパティが返すコレクションのエントリーとしてプログラム側から参照できる。

根本的な原因

今のところ不明。
同様の構成(環境情報のセクションを参照のこと)で稼働するアプリでこの事象を発現しているものは今のところ見つかっていないため、PCジョブの設定もしくは*.exe自体に原因がある可能性が高いが、突き止められていない。
前述の通り、この記事を書いたあと、原因がわかりました。JP1/AJS2の仕様でした。JP1/AJS2は基本的にPCジョブの実行ファイル名をショートファイル名に変換してしまうのです(2017/06/23追記)。

Visual StudioでNUnitのテストケースが表示されなくなった

Visual Studio 2017とNUnit 3.7の組み合わせで遭遇した事象とその対策方法です。stackoverflowのこちらの記事で見つけました。

事象

Visual StudioのテストエクスプローラNUnitのテストケースが表示されなくなった。前日までは表示されていたのに、いつの間にかされなくなった。

テストケース自体(TestFixtureAttributeTestAttributeを付与したコード)には何も変更を加えていない。ソリューションやプロジェクトの設定情報も特段の変更をしていない。

以下の作業を行っても状況に変化がない:

  • ビルド成果物(binフォルダ配下)を削除してリビルド
  • NuGetパッケージマネージャーでNUnitおよびNUnitテストアダプターをインストールし直し
  • テストコード用のプロジェクトの作成し直し

環境情報

OSとソフトウェア

OS/SW バージョン 備考
OS Windows 10 Home
.NET Framework 4.7.02046
Visual Studio 2017 Community / v15.2 Release
NUnit 3.7.1 NuGetを使用してプロジェクトにインストー
NUnit3TestAdapter 3.7.0 同上

ソリューション設定

設定項目 設定値 備考
ターゲットフレームワーク .NET 4.5.2
プラットフォームターゲット Any CPU
既定のプロセッサアーキテクチャ X86 メニューの[テスト]→[テスト設定]
→[既定のプロセッサアーキテクチャ]

対策

%TEMP%\VisualStudioTestExplorerExtensions\NUnit3TestAdapter{バージョン}フォルダを削除してからソリューションをオープンするだけです。

実際のフォルダのパスは、私のPCではC:\Users\{ユーザ名}\AppData\Local\Temp\VisualStudioTestExplorerExtensions\NUnit3TestAdapter{バージョン}というものでした。

前述の記事では親フォルダのレベルから削除するように記載がありますが、少なくとも私の場合はNUnit3TestAdapter{バージョン}フォルダの削除で解消できました。

辻村深月『盲目的な恋と友情』

盲目的な恋と友情

盲目的な恋と友情

「恋」に溺れる主人公と、彼女のそばで「友情」に溺れる友人のお話。あるいは、恋や友情による社会的結びつきの実践が提供してくれる「地位」(○○の恋人、○○の夫・妻、○○の親友など)と、それがもたらしてくれるであろう「利潤」の追求に、意識的にも無意識的にも囚われた主人公たちのお話です。自分の文化資本に照らしてふさわしい相手、自分のコンプレックスを解消してくれる相手、自分の破綻・没落しつつある出自の代替となり、自身の社会的上昇を実現してくれる相手などなど。それらを探し求めるゲームは、経済的安定の追求とくらべて、本質からして終わりのない、より疲労困憊させられるゲームです。柚木麻子の『けむたい後輩』などもそうですが、こういう差異化・卓越化の実践のお話は重たいですがきらいではありません。