篠田義明『コミュニケーション技術 実用的文章の書き方』
Amazonのおすすめかなにかで目にして、久しぶりにこういう種類の書籍も読みたくなりました。文芸でもなく私的会話でもない「実用文」の書き方について指南する内容。
実際に読んでみた所感としては、あるべき実用文に関する個々の理論理屈の説明はご尤もで納得できる内容、ただ実例(アンチパターンとその改善案)の説明になると「それはあなたの『業界』の用語法でしょう?」「それはあなたの知見が狭いから理解できないだけでしょう?」「私の『業界』の用語法ではむしろ修正前のほうが自然で文意が伝わりますけど?」「その修正案では単語の意味も文章の意味も変わってしまいますよ?」とつっこみたくなる部分がたくさん出てきます。
あちこち気になって読むのに集中ができず途中でやめてしまいました。実例は(あくまで筆者の観点による)実例と割り切って概念的な説明の部分だけをぐいぐい読み進められる方なら最後まで行けるでしょう。
Frankie Bagnardiほか『入門 React』
入門 React ―コンポーネントベースのWebフロントエンド開発
- 作者:Frankie Bagnardi,Jonathan Beebe,Richard Feldman,Tom Hallett,Simon HØjberg,Karl Mikkelsen
- 発売日: 2015/04/03
- メディア: 大型本
だいぶ今更の感はありますが『入門 React ―コンポーネントベースのWebフロントエンド開発』を読みました。
対象読者には、JavaScriptの挙動についてきちんと理解していること、DOMの直接操作やjQueryのような(今にしてみれば)ごくごくローレベルのAPIを提供するライブラリの利用に慣れていることが期待されています。
内容としては、Reactの基本概念から利用方法の「あるべき」、典型的アンチパターン、代表的なサードパーティ製ツールとの組み合わせ方など、Reactのエコシステムの概観までを含んだ内容になっています。
一方でこの手の参考書でよくある開発環境のセットアップ方法や"Hello World"については巻末の「付録」にさらっとまとめられているだけ。
ReactがAngularのようなフルスタックなSPAフレームワークではなく、あくまでもビュー(View)に特化した生のJavaScript(≠TypeScriptのようなトランスパイル言語)による利用を想定した、ようするによくもわるくもシンプルで世代的には少し以前のフレームワークである点を考慮しても、これは面白い構成だなと感じました。
この点私としてはデメリットとは感じておらず、Reactというフレームワークとその周辺を眺めわたすのに好都合と感じています。
JavaScriptやTypeScriptについて若干の知見があって、これまで触ったことのなかったReactについてひとまず足がかりを得たい、という方には良書ではないかと思います。
Oracle.ManagedDataAccess v12.1.022でOracleDB 12.1.0.2.0に接続しORA-12570
オンプレ環境に配備されていたOracleDB 12cからOCI(Oracle Cloud Infrastructure)に構築されたOracleDB 12cへ移行しようとしたときに確認されたエラーです。
前提
事象
アプリケーションから移行先のOracleDBに接続を試みたところ、「ORA-12570: ネットワーク・セッション: 予期しないパケット読み取りエラーが発生しました」というエラーが発生。
回避策
使用するDB接続ドライバを Oracle.ManagedDataAccess v12.1.24*にマイナーアップグレードする。
これに伴い依存するOracle.ManagedDataAccess.EntityFrameworkもアップグレードされる。
そもそも v12.1.022は非production版であり本来は製品利用はしてはならないものとされている。しかし問題のアプリケーションは納品時からこのバージョンを利用していた。幸いにもv12.1.022は非production版の中で最後のバージョンであり、production版との間で行われた修正は暗号化方式の強化やORAファイルの検索パスの強化など非機能的なものに限られていた。