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『シン・ゴジラ』を観てきました


『シン・ゴジラ』予告2

シン・ゴジラ』を観てきました。庵野秀明樋口真嗣が監督ということで、アニメ作品つくってすごい人は特撮作品つくってもすごいんだね、なんて乱暴な一般化をしたら失礼にあたるでしょうか。映像・音楽の演出が巧みで、比喩ではなくドキドキさせられました。SF的背景設定のうまさ(荒唐無稽な事項を「それらしく」見せるテクニックというか…)もさすが。観終わったあとは「エヴァ
同様のモヤッと感が残ります。

本作で再定義された「ゴジラ」には、「巨神兵」や「エヴァ」(もしくは「人類補完計画」)のコンテキストとの緩いリンクが含まれていて──これは彼らの直前の作品『巨神兵東京に現わる』でも行われていますが──、「エヴァ」をはじめとした彼らの作品が「ナウシカ」のような終末後の世界を描いたアニメ作品や「ゴジラ」のようなヒロシマナガサキ・ビキニ水爆実験後の世界を描く特撮作品と、少なくとも部分的には社会的背景とか時代的背景とかを共有し、それらの作品をリスペクトしながら作られてきたのだという、そういうひとつの表明と見えました。