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『開眼!JavaScript』の説明は明らかに冗長

開眼!  JavaScript ―言語仕様から学ぶJavaScriptの本質

開眼! JavaScript ―言語仕様から学ぶJavaScriptの本質

本書はJavaScriptデザインパターンや、JavaScriptによるオブジェクト指向プログラミングの本ではありません。良いJavaScriptの特徴を悪い特徴と区別しているものでもありません。JavaScriptの完全なリファレンスガイドでもありません。プログラミング初心者のための本でもなく、JavaScriptを全く知らない人のための本でもありません。レシピ満載のクックブックでもありません。
(「はじめに」より)

──さていずれにしても、本書の説明やサンプルコードの使い方は適切とは思えない。1章・2章と読み進めて若干辟易してしまった。

「そのものズバリ」を言わないまどろっこしい説明。どうせサンプルコードなどでは表現できないか表現しにくくて図解や箇条書きで簡潔にすませるべき問題をあくまでもサンプルコードとその解説で行おうとする構成。

本書で説明されている事項を正しくそのエッセンスだけでまとめれば、すくなくとも4分の1の厚みで済ませられそうである。(そもそも分厚い書籍ではないが。)

もちろん本書の解説がJavaScriptの特徴的な部分の多くをカバーしていることは事実であり、かつまたサイ本などとは比較にならないコンパクトなものであることは率直に評価すべきなのだろう。しかし読みやすく理解しやすい本とは決して思えない。初学の方にはすこし大変でもサイ本のほうを読まれることをおすすめする。


『開眼!JavaScript』第2章〜第4章のエッセンス - M12i.