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学術書・マンガ・アニメ・映画の消費活動とプログラミングについて

ftp通信のputコマンドで553エラー

直近職場で、ftp通信によりファイルをリモートサーバ上にアップロードしてリネームするバッチPGMのエラー事象に悩まされました。

事象はftp通信のputコマンドを実行すると553エラーが発生してしまうというもの。

このエラーコードをキーにしてインターネット上でトラブルシューティング情報を探すと、見つかるのは大概「指定したパスのディレクトリやファイルに対する権限不足」によるエラーのケースです。しかし私が立ち会った事象において権限設定は問題ありませんでした。

あれこれ調べた結果、「バッチPGMがファイルアップロード先を指定する際、ftpプロトコルの仕様に沿ったURLを組み立てられていなかった」が原因とわかりました。

どういうことかというと、ftpでファイルパスを指定する方法にはローカルのファイルシステム同様に相対パス絶対パスの2つが存在し、ftpのURLもこれに応じて異なるかたちになるのですが、バッチPGMはこれを考慮できていなかったのです:

ドメイン名の直後のスラッシュ(/)はあくまでもURLを構成するフラグメントを区切る文字でありファイルシステムのルートを表すものということでしょうか。ルートを表すにはその後ろにURIエンコードされたスラッシュ(%2f)を記載してパスを記述する必要があるのです。

もちろん相対パスftp接続ユーザのホームディレクトリからの相対パス)と絶対パスftp接続したリモートサーバのルートからの絶対パス)とでは指示す先がまったく異なります。指し先が異なれば権限どころか存在すらしないというのが普通でしょう。

"MCP 70-483 Programming in C#"を受験

ここ1年お勉強をする時間と気力がなく、日々貯金を切り崩すような感覚で仕事をしていたのですが、そろそろ余力が出てきたところで、思い立ったが吉日とばかり "MCP 70-483 Programming in C#" 試験の受験をしました。

実は 去年4月に参考書(後述)を買っていたのですが何だかんだで半分ほど読んだところで積読状態になっていたのでした。受験を申し込んだのが10月初めで受験したのが今日。試験前も試験後も勉強不足の感は否めない状況でしたが、なんとか合格しました。

これから受験を考えられている方向けに所管を述べておきます:

  • Javaの試験(OCJ-P)と比べると問われる事項の難易度は低い。
  • Javaの場合、恐ろしく読みにくいコードが提示されるケースがしばしばだが、C#の場合そうでもない(酷いコードがないでもないが、比較すれば相当読みやすい)。
  • Javaの場合、多くの出題の選択肢に「コンパイル・エラー」が存在し、実際それが正解であるケースもままあるが、C#の場合そのような選択肢はない。
  • 以上3点から、Javaの場合、知識だけでなく限られた時間内にコードを的確に解読する能力(もしくは慣れ)も問われるのに対して、C#の場合そのようなことがない(ほとんどない)。
  • 拡張メソッド、LINQTPLとasync/await、コレクション初期化子の知識は必須。
  • アセンブリに各種情報を付与するAttributeの知識を問うものが多い感じ。
  • シリアライズ/デシリアライズAPIについての知識を問うものも多い感じ。
  • 以上3点を含めて、参考書をきちんと読了していれば及第点には到達できる。

参考書については選択肢はなく "Exam Ref 70-483 Programming in C#" 一本です。直近9月に第2版が出ていますが私は第1版で勉強しました。英語ですが平易な内容で、単語・文法の知識が高校かそれ以前のレベルで止まっている私でもなんとかなりました。

Exam Ref 70-483 Programming in C# (2nd Edition)

Exam Ref 70-483 Programming in C# (2nd Edition)

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三浦しをん『愛なき世界』

愛なき世界 (単行本)

愛なき世界 (単行本)

三浦しをんの新刊を読みました。彼女の作品の好きなところは、落語や漫才のようなリズム感のある語り・会話と、(階級とかジェンダーとかの形で)構造化された客体かつ構造化する主体としての登場人物たちの性格付け、それらをベースにした内面描写です。
作品によって「落語や漫才のような・・・」の部分が明確に出ていたりそうでなかったりしますが、本作は前者。植物の形質や形成の研究に取り憑かれた人びとと、そういう人びとに取り憑かれた人びとのお話で、そこだけいうと堅苦しいところがあるのでしょうけれど、全編通じてコメディぽいところもあり、気楽に読むことができます。

ところで先日イオンモール未来屋書店で本書を探したところ、本書がないどころか三浦しをん著の単行本が一冊もないことがわかり愕然としました。そんなことってあるだろうかと店内をぐるぐる見て回りましたが事実ありませんでした。