志村貴子『淡島百景 2』
- 作者: 志村貴子
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2017/07/25
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
登場人物のだれがだれとどうしたこうしたがよくわからなくなってしまいました。。もともと物覚えは悪いのですが、発刊の間隔が長いこともあり、余計に。
第2巻を読んでいてふと気がついたのですが、この作品の主人公たちの屈託や葛藤、家族や友人たちに対するポジティブともネガティブとも一概に言い切れない感情のあり方、そしてそれらを抱えながら生きる(あるいは、生きてきた自分を振り返る)彼女たちの人生を、ときに数ヶ月・数年・数十年の隔たりを持つ複数の「場面」から構成してみせる方法、これはどうも夏目漱石なんかの小説の古典の類を読まされているような感覚です。
ちょっとしたエピソード、その中で登場人物たちが見せる表情や短いセリフ、それらの組み合わせでこんなに時間的にも空間的にも(≒社会的にも)深みのある物語が作られるなんてなぁ、と感心してしまいました。
TypeScript x Jasmine構成のnpmパッケージ・プロジェクトを試作
TypeScript x Jasmine構成のnpmパッケージ・プロジェクトを試作してみました。まずはNode.jsランタイムで利用するモジュールのためのパッケージです。これをもとに理屈上Browserifyなどによるバンドル化にも対応できるはずですが、まあそれはそれでいろいろありそうなので、今回はスコープアウトです。Node.jsやクライアントサイドMVCに関する書籍を読んでいても思うことですが、ECMAScript言語族(JavaScript、TypeScript、etc...)においてはモジュール・システムおよび依存性解決はとても重たいテーマです。
プロジェクト
ファイルセットは例によってGitHubにて公開しています。
「TypeScript x Jasmine構成のnpmパッケージ・プロジェクト」と言いましたが、もう少し細かく言うと、次の要件を満たす開発環境を構築するために作成しました:
ビルド方法
開発環境にまだnpmやgulp-cliがインストールされていないようであればインストールします。
その上でプロジェクトのルートディレクトリにてnpm install
を実行すると、package.json
の記述内容に基づいて依存性パッケージがダウンロードされます。
その後、次の各種コマンドを実行することでビルドを行うことができます:
コマンド | 説明 |
---|---|
gulp build | main/ 配下のTypeScriptコードをトランスパイルし、圧縮・難読化(uglify)した上で、dist/配下にファイル出力します。このときメインの成果物である*.min.js とともに*.d.ts と*.min.js.map も出力されます。 |
gulp test | main/ 配下のTypeScriptコードとともにtest/ 配下の同コードもトランスパイルした上で、*.spec.js を対象にしてJasmineテスト・ドライバーを実行します。圧縮・難読化やソースマップの生成は行いません。 |
gulp clean | ビルド・タスクにより生成されたファイルをすべて削除します。 |
コーディング
開発環境にまだAtomがインストールされていないようであればインストールします。 AtomにはAtom TypeScriptパッケージをインストールしておきます。
ビルド方法のところで説明したnpm install
までが完了したら、プロジェクトのディレクトリをAtomでオープンします。 所定のディレクトリmain/src
やtest/src
に格納されたTypeScriptファイルを編集し保存すると、自動的にトランスパイが行われて{main|test}/src/generated
配下に*.js
ファイルが生成されます。
テストのコードからメインのコードをインポートする場合は import ... from '../../main/src/(filename)'
形式で記述します。
ファイル構成
├── LICENSE ├── README.md ├── dist ... gulp buildの成果物が格納されるディレクトリ ├── gulpfile.js ... gulp.jsタスクランナーのためのタスク定義ファイル ├── main ... メインのコードと設定情報を格納するディレクトリ │ ├── generated ... トランスパイルの成果物が格納されるディレクトリ │ ├── src │ │ └── example.ts ... メインのコード(の例) │ └── tsconfig.json ... メイン固有の`tsc`オプション ├── node_modules ... このパッケージの依存性パッケージが格納されるディレクトリ ├── package.json ... このパッケージのメタ情報 ├── test ... テストのコードと設定情報を格納するディレクトリ │ ├── generated ... トランスパイルの成果物が格納されるディレクトリ │ ├── src │ │ └── example.spec.ts ... テストのコード(の例) │ └── tsconfig.json ... テスト固有の`tsc`オプション └── tsconfig.json ... メインとテストに共通する`tsc`オプション
小路幸也『マイ・ディア・ポリスマン』
- 作者: 小路幸也
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2017/07/11
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
この人の作品は面白けれども良くも悪くも内容が軽いです。この作品も同じ。そんなこと言ったってどういう作風・どういうテーマを選ぶかは作者の自由。もちろんそれはそうなのですが、主人公たちは家族とか友情とか男性性/女性性とか、そういう規範的なものに無邪気というか屈託がないというか、ともかく何だかんだ言いつつもあっけなく落ち着きどころを見つけ出してしまうのですから、やっぱり軽い。味気ない。そう思ってしまうのです。