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学術書・マンガ・アニメ・映画の消費活動とプログラミングについて

阿川せんり『厭世マニュアル』

厭世マニュアル

厭世マニュアル

容姿や振る舞い経歴に基づいて、自分を型にはめて、都合の良い矮小化をして貶める、そういう周りのすべての人間たちに三行半(みくだりはん)をつきつける──そういう主人公のお話。タイトルは・・・ちょっとちがう気がしますけどね。主人公の「ふつうな生き方なんてできません、する気にもなりません、それで皆さんの好印象を得られなくても構いません」って感じのスタンスは、それが「決断」ではあっても「最終的な結論」とはちょっとちがくて、「今のところはこうしていこう」というニュアンスであるところも含めて、なんだか共感とも憧れともつかない気持ちを抱かせてくれるのでした。