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M12i.

学術書・マンガ・アニメ・映画の消費活動とプログラミングについて

石井洋二郎『差異と欲望―ブルデュー「ディスタンクシオン」を読む』

差異と欲望―ブルデュー『ディスタンクシオン』を読む

差異と欲望―ブルデュー『ディスタンクシオン』を読む

P・ブルデューの社会学の概念を丁寧に解説してくれる書。アナール学派でいうと『マルク・ブロックを読む』みたいな本。

デュルケームやウェーバー、その他多くの社会学の伝統を受け継ぎながら、方法論的個人主義でもなく方法論的集団主義でもなく、構造化され構造化する主体としての個人を見据えるブルデュー社会学の視点の在処を解説してくれる。

人間社会を生きるわたしたちは種々の“構造”から完全に自由でもないけれど、完全に縛られているのでもない。したがい、したがわせ、したがわせる構造を壊しつつ、造り直す。

そうした人間の営為を分析することで、自分たちの社会についての反省的な知を獲得し、主体的なコミットメントを実現しようというブルデューの企図を、本書を通じて理解できると思う。